ポンログ

文章を書く練習をしています。

顧客利益と収益の狭間で①

今日は職場で、昨日のNHKクローズアップ現代の話題が出ていました。私は見ませんでしたが、銀行が投資信託や外貨建て生命保険を押し売りしているという内容だったそうです。現役の銀行員が、投資商品を販売した際の評価方法などの裏事情を明らかにし、お客様が本当は必要としていないとしても、自身の目標達成のために販売しなければならない苦悩などが、放送では描かれていたようです。

 

私は、まだ収益目標が課されていないので、収益と顧客利益の狭間で葛藤するような場面にはまだ出くわしていません。しかし、テレビで取り上げられたことに似たような状況は、ほとんどの金融機関で実際に起こっていることだと思います。私の職場でも、現状とのギャップが大きい収益目標に、先輩方は心をすり減らしているように見えます。「こんなはずじゃなかった」とか「辞めるなら今のうちだぞ」と冗談半分で先輩方は言いますが、そんな話が出る職場に失望し、他の仕事に憧れてしまうのは、まだ社会が分かってない甘ちゃんなんでしょうか。マイナス金利の影響で、金融機関はどこも経営は厳しい。転職したところで何も変わらない、むしろ今の職場の人の良さを考えるとマイナスです。金融ではない業界に行くにしても、この仕事で何も得ていない自分に何をできるのか。とかなんとか考えるだけで、結局何も行動しない今の状態が1番良くないのは分かっているつもりです。

 

これからプロの営業員として頑張りたいと思う自分と、今後のことを考えると正直希望が持てない自分の両方がいます。そんなどっちつかずな状況がずっと続いていて、誰かの言葉にすぐ影響を受け、どちらかに大きく傾く時もよくあります。

 

そもそもは私が今の会社に入ったのは、ここしか内定がもらえなかったというのが最大の理由です。何をしたいのか分からず、色々な業界を受け、結局はどこの面接もいいとこ止まり。最後の最後で内定が出たのが今の会社でした。いかんせん大手であったため、それ以上就活を続ける気もなくなってしまったのでした。

ネガティブな振り返り方をするとこうですが、一方で、金融機関はたしかに志望している業界の一つでした。メーカーなど、モノで勝負する会社では、モノを作れない私は会社の看板だけでしか仕事ができない(決してそんなことはありませんが、当時はそう思っていた)。一方で、金融などモノを持たない業界は、その人自身が売り物になる。将来的には自分の名前だけで仕事ができるようになりたい、かつ、知的好奇心を満たせるような仕事がしたい。すると、絶えず知識を獲得する必要があり、お客様に信頼されるために人間性も要求される金融の仕事は、魅力的に見えたのでした。